唐組
唐組台を用いて平安時代の唐組と同じ組み方で現代のアクセサリーを作ってみました。
強度のある紐ではありませんので飾り紐と考えたほうがよいでしょう。
最も格調が高く美しい紐ですのでどうしても実用にという向きには安打組などで裏打ちをして使用すればよいでしょう。
刀剣下緒
打刀に用いる下緒は平紐が原則で柔らかくて丈夫でなければなりません。
組み方の易しさからも繁打が的です。その他、平紐では八つ橋、平浪、平源氏、矢羽根、笹浪花他、多数ありますが唐組(丸台)が最も格調が高く、その凹凸による光の具合は誠に趣のある物でまさに紐の王者といえます。
また、殿中差しでは高麗や龍甲組(高台)が用いられます。太刀では唐組(高台)も用いられます が一般的に亀甲組が多いです。特に、両面亀甲は品位の高い物ですが組み方も複雑になります。
脇差はそれに準じますが、町人などは丸紐を用いたり、蛸足を長くしたり法則にとらわれず配色も面白い組み方をしていたようです。短刀は宮中や公家衆は唐組(丸台)を用いることが多く、武士は打刀に準じたものを使用し、二枚高麗(高台)に梵字や控えめな模様を入れたものも用いています。いずれにしても、短刀組紐には蛸足を入れることが多いです。
ただ、幕末期に入りますと法則にこだわらない自由なものが現れてきます。
現代、染めは時代の風潮から褪色せず反射の強い科学染料物がほとんどです。全て古い時代の物は草木染めで、時代拵えにはぜひとも落ち着いた草木染めの柄糸、下緒を使用したい所ですが、組紐材料として草木染めは入手しにくくなっているのが現状です。
帯締
帯締は丸台や高台に加え、結び易さから綾竹台が好まれることが多いようです。
それこそ多数の組み方がありますが、それにも増して染めの技術が発達し、褪色しない科学染料によるものが殆どです。
以前より用いられてきた草木染めはしっとりと落ち着いた感じがし、飽きの来ないものですが、現在、見かけなくなってきたのは残念です。